- 虚像 -



傷ついた翼を大空に高く広げ
風の流れを感じる
飛び立とうと何度だって羽ばたく 
今を強く生きていく 
 

不意に見せた 俯く横顔がぼやけている
このまま耐え絶えに軋む熱に侵されて

揺らいでる

零れ落ちた欠片に映る君の瞳には何が見えた?

革命の刃で嘘に塗れた
幻想を砕く 痛みを残して
巻き戻せない刻の中を駆け巡る
吐息だけが反響(こだま)する



カラカラに乾いた唇に堕ちた雫 
降りしきる雨に打たれながら消えた鼓動

声は届かない
 
壊れていく君の面影がやけに嬉しそうで笑っていた


翳す掌に重なり合う言ノ葉が
交わす命の灯火
かけがえの無い過ぎた日々は色褪せていく
繋いだ手は離れていた



ざわめく喧騒に掻き消された悲しみが 
ひどく胸に突き刺さる
想い出をそっと背負って立ち上がり
君の名を叫ぶ

解き放つ悲鳴がこの苦しみでさえも
捧ぐ形のない愛
醒めない夢の続きには終わりを告げよう  
癒えない寂しさに霞む刹那

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