- モノクローム -



穏やかな時間がゆっくり過ぎてく
真っ白に染めた ささめ雪

見慣れない街並に言葉を失う
溜め息をしても消えていく

絶え間なく積もる-16度の中
凍えそうに震えてた
悴む手を暖める術を(知らなかった)

モノクロの世界はいつもより
どこか切なくて
降り続く雪は止まない
続いてく世界を壊してしまえば
何か変わるかな


真っ黒な月が辺りを照らす
かすれている声で 呟いた 

「消えてしまいたい」

どんなに足掻いても
一人じゃ何もできなくて
遠い過去に縛られた
願いを込め儚く散った夢の欠片

モノクロの世界は何もかも受け入れてくれた
罪も罰もないけれど
僕が望んだのはこんなに苦しくて
色のない世界じゃなかったのに


(僕は)
僕は一人このまま
(僕は)
此処にいるなんて考えられない


本当は少し安心してた筈だった
現実から逃げ出して
願ったのはほんの少しの"奇跡"


長く伸びた影はいつの間に大きくなってく
降り続く雪はもう止んだ
変わってく世界は僕だけを残して
今も続いてる


モノクロの世界から抜け出して
一人歩きだす
果てない道をただ突き進む
終わりを告げる時最期に笑えれば
それだけで何もいらないから

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